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夏至とは?夏至にちなんだ食べ物は?
夏至という日があることは知っていても、具体的にどのような日なのか、あるいは夏至の日に行われている風習にはどのようなものがあるのかという点に関しては、よく知らないという方も多いかもしれません。ここでは、そんな夏至の日の決め方や過ごし方などについて説明します。
「夏至って何?」
暦には二十四節気というものがあり、それによって一年は24等分されています。夏至とはこのうちの10番目の節気にあたり、その日は一年のうち最も昼間の時間が長い日となります。ちなみに、夏至の日の昼間の長さと冬至の日の昼間の長さを比較すると、その差は5時間弱もあります。
また、今日における二十四節気は新暦をもとに決められているため、夏至の日は6月に訪れますが、本来は旧暦で考えられていたことから、夏至の日は5月に訪れていたという事実もあります。
「夏至の日はどうやって決まるの?」
夏至は本来太陽が夏至点を通過する「時刻」のことを指すため、その日を丸ごと夏至と呼ぶのは厳密にいうと正しくはありません。しかしながら、今日では太陽が夏至点を通過する時刻を含む日を丸ごと夏至と呼ぶのが一般的となっています。
夏至の具体的な日付は「定期法」と呼ばれる特殊な計算式をもとに算出され、ほとんどの年で6月の20日前後の1日が夏至として指定されます。
「夏至の過ごし方」
冬至にはゆず湯に入ったりかぼちゃを食べたりなど、さまざまな習慣があり、毎年ひとつひとつの習慣を実施して冬至の日を過ごしているという方も多いかもしれません。また、このような冬至ならではの習慣には、ほぼ全国で共通して行われているという特徴もあります。一方で夏至の場合は全国で共通して行われている習慣というものはほとんどなく、冬至のように特別な過ごし方をする日という認識は伝統的にされてこなかったといえます。
その一方で、三重県鳥羽市の二見輿玉神社などでは「夏至祭」が毎年開催されており、一部地域では夏至も冬至と同様に大切にされてきた日であることがわかります。また、夏至祭は日本よりも海外で盛んに行われているという事実もあり、特にヨーロッパの国々では夏至の日にコンサートなどのイベントが多く開催されています。
このように夏至は冬至に比べると過ごし方は限られるといえますが、夏至祭などのイベントは国内の一部地域だけでなくヨーロッパの各国でも開催されており、そのような地域では夏至ならでは過ごし方が大切にされていることが分かります。
「夏至にちなんだ食べ物は?」
過ごし方に多様性がない夏至ですが、その一方で夏至にちなんだ食べ物は数多く存在し、その種類は地域によって大きく異なります。続いては夏至にちなんだ食べ物を地域別にご紹介します。
・新小麦で作った焼き餅(関東地方)
関東地方の一部地域では新小麦でつくった焼き餅をまず初めにお供え物として神様に捧げ、その後食べるという風習があります。このような風習には収穫に対する感謝の気持ちを神様に伝えるという意味もあります。
・小麦でつくった団子やまんじゅう(島根県、熊本県)
島根県、熊本県の一部地域では小麦でつくった団子やまんじゅうを神様に捧げ、その後食べるという関東地方の一部地域の場合に似た風習があります。この場合もまた、収穫への感謝の気持ちを神様に伝えるという意味合いが強くなっています。
・タコ(大阪近郊)
大阪近郊の地域では夏至から半夏至にかけてタコを食べるという風習があります。この風習には、タコの足のように稲の根が八方に力強く張ることを願うという意味合いがあるといわれています。
・イチジク田楽(愛知県)
愛知県の一部地域ではイチジクを田楽風に調理したものを夏至に食べるという風習もあります。この風習には、そもそもイチジクが江戸時代に薬の代わりとして食べられていたことから、夏バテ防止のような意味合いがあるといわれています。
まとめ
ここでは夏至に関して、その決められ方や過ごし方、食べられているものなどについて解説しました。夏至の日にはさまざまな風習にのっとった過ごし方をし、季節の移ろいを感じてみてはいかがでしょうか。
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